タイ、ノンタブリ県の田村です。
ほとんどのKnoppixユーザの方々には全く意味のないことかもしれませんが、
Type1フォントNimbusと汎用UnicodeフォントLucidaの、２つのフォント
ファミリーの不具合について、ご報告させていただきます。
1) Nimbus Mono L, Nimbus Roman No9 L, Nimbus Sans Lについて
これらのフォントは/usr/share/fonts/type1/gsfonts以下に収録された
Type1フォントで、/usr/X11R6/lib/X11/fonts/Type1以下にリンクが張
られています。OOoからも正常に使用できるのですが，Knoppix 3.4をHDに
インストールした後，個人的な理由から、OOoをパッケージ版からバイナリー
インストーラを使って入れたものに替えてみたところ、フォントメニューに
現れなくなりました。実はこの現象，Knoppix3.3 (20040220)でも見られま
したが、その時はあまり気にしていませんでした。今回，その原因を突き止
めようと、色々実験をしてみました。まず、リンクを介さず，
/usr/share/fonts/type1/gsfontsから直接、このフォントをこのフォントを
使用するよう，フォントの設定を変更してみました。その際，
# cd /usr/share/fonts/type1/gsfonts
# type1inst
# mkfontdir
として、fonts.scale, fonts.dirを作っておきました。すると、再びNimbusが
OOoのフォントメニューに現れるようになりました。しかし、表示されるフォ
ント名がなんだか変です。そこで次の方策として，フォントの設定を取りあえ
ず，元にもどして/usr/X11R6/lib/X11/fonts/Type1を再び有効にし，その代
わり，このダイレクトリー自体を、Knoppix 3.3(20031015)のものと入れ替え
てみました。この際にも、以下のようにしてfonts.scale, fonts.dirを作り直し
ておきました。
# cd /usr/X11R6/lib/X11/fonts/Type1
# type1inst
# mkfontdir
そうすると、OOoのフォントメニューに表示されるフォント名も、パッケージ
版のOOoで表示されるものと同じになりました。これで解決かと思ったのです
が、今度はKonqueror上でNimbus Roman No9 LがBoldで表示されるようになっ
てしまいました。つまりNormalとBoldが逆転してしまったの9!#860x$OIT
明ですが，KonquerorでNimbusを使うことはあまりないので，実害はほとんど
ないと思われます。なお、上記の現象はKnoppix 3.4 2004-05-10-ENでも確認
しました。
2) Lucida, LucidaBright, LucidaTypeWriterについて
これらのフォントは/usr/X11R6/lib/X11/fonts/75dpi、及び100dpiの２つの
ダイレクトリーに納められたビットマップフォントですが、Knoppix 3.4のオリ
ジナル版(2004-05-10-EN)では、OOo上でもフォントメニューに表示されてい
て、使うことができます。Ludicaは汎用のUnicodeフォントのようで、実験的に
アラビア語 (ar)とヒンディー語 (dev)のキーボード・レイアウトを有効にしてみ
たところ，CTLの設定で何ら特定のフォントが指定されていない場合，Lucidaを
使って表示されるようでした。タイ語の場合も同様です。ところが、同じことを
Knoppix3.4日本語版 (20040510-20040520)で行っても，OOo上でタイ語、
アラビア語、ヒンディー語などの表示ができませんでした（これらの言語本来の
フォントをインストールしていない場合です）。それで気がついたのですが，
フォントメニューにLucidaファミリーが表示されていないのです。この問題に
ついても、色々試してみましたが，お手上げ状態です。原因も解決策も分かり
ません。どなたか、こうした問題について情報をお持ちの方がいらっしゃいま
したら，是非ご教示いただきたいと存じます。
以上です。
20040606
田村志緒理
| 