タイ国、ノンタブリ県の田村です。
前回、中国語入力システムChinputの導入に何とか成功しま
したので([3497])、今回は韓国語入力システムAmiの導入
に挑戦してみました。 テストには、前回に引き続き、HDに
インストールしたKNOPPIX V3.4 20040510-20040520を
利用しました。
結論から申しますと、Chinputよりはるかに楽です。ただ、
問題が一つだけありました。それは、Aist版も含めて標
準のKNOPPIXでは、韓国語のlocaleが準備されていないと
いうことです。門外漢の私にはそれを解決する方法がなか
なか分からず、手間取ってしまいました。手順は以下の
要領です:
1.Amiパッケージのインストール
これは全く問題ありませんでした。初め、apt-getできる
か確信がなかったので、http://packages.debian.org
でパッケージを探し、テスト版のami_1.2.3-1_i386.deb
をダウンロードして;
# dpkg -i ami_1.2.3-1_i386.deb
という風にインストールしました。依存関係などの問題
はありませんでした。おそらく、通常の場合と同じく、
apt-get install amiでも大丈夫だと思いますので、お試
しください。
ところが、この直後に次のようにしてamiを立ち上げよ
うとすると、エラーメッセージが出て終了してしまいま
した;
$ export LANG=ko_KR.EUC-KR
$ export LC_ALL=ko_KR.EUC-KR
$ export XMODIFIERS="@im=Ami"
$ ami &
Gdk-WARNING **: locale not supported by C library
The current locale does not appear to support Korean.
Check your system configuration.
2.韓国語localeの導入
パッケージlocales_2.3.2.ds1-12の内容を確認してみる
と、ちゃんと韓国語localeも含まれているので、なぜこ
のようなエラーがでるのか、即座には理解できませんで
した。
この状態がしばらく続きましたが、偶然に/etc/locale.gen
という設定ファイルを見付けて、やっと理解できました。
localesパッケージがインストールされていても、その全て
が実際に導入されている訳ではないんですね。
/etc/locale.genを開くと、その94,95行目に次のような
記述があります;
#ko_KR.EUC-KR EUC-KR
#ko_KR.UTF-8 UTF-8
先頭の#記号を削除して保存し、root権限で;
# locale-gen
と打ち込むと、この設定ファイルに指定されているlocale
が実際に導入され、新たに韓国語localeが使用可能にな
りました。その後は、既述の要領でamiを起動すると、
かなり大きな設定ウインドーが開くようになりました。
どうもこのウインドーは開いたままにしておかなければ
ならないようです。具体的にどのように設定したら良い
のかは,私にはまだよく分かりませんが、とにかくハン
グル文字を入力できるようになりました。ハングルと直
接入力の切替は、日本語の場合と同じく、shift+space
です。
3.韓国語truetypeの導入
後はtruetypeフォントをインストールするだけです。
私はttf-baekmukをインストールしました。
作業は以上で終了です。アプリケーションの起動には、
以前にchinputの導入に関して柘植さんからご紹介いた
だきましたような起動スクリプトを用意しておきます
([3496])。なお、amiはkonqueror上では使えませんで
したが、mozillaでは正常に機能しているようです。OOo
も大丈夫です。
これで、中・日・韓を切替えて入力できるようになりまし
たから、いわば「簡易版CJK」のできあがりです。残念な
がら、それぞれのアプリケーションの同一セッション内で
は切替えることができません。現在、IIIMFなど、次世代入
力システムが開発されているようですので、その完成に期
待をつなぎたいと思います。
それから、"CJK+SEA"のSEAの方ですが、タイ語・ラオ語
の打ち込み、konquerorでのヒンディー語・アラビア語の
表示具合をお伝えするscreenshotを準備いたす所存です。
少々お待ちください。
2004-07-16
田村志緒理
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