大阪電気通信大学
情報処理教育センターの西木です
4月に本学演習用途として KNOPPIX 3.7 を独自カスタマイズした
KNOPPIX DD というものを製作し、これを導入しました。
その際に、学生の利便性向上の一環として、USB メモリの認識率の
向上について検証・対策を行ったところ、認識し、うまく動作する
USB メモリが増えました。
みなさんのお役に立てればと思い、これについて報告したいと思い
ます。
○USB メモリの認識率向上について
usb メモリを挿入後、Kernel が /sbin/hotplug-knoppix という
シェルスクリプトを実行します。
このスクリプトでは、usbmodules などを使って USB 機器のデバイ
ス情報を取得し、USB メモリであれば、/etc/fstab を更新したり、
デスクトップにアイコンを作成したりします。
ところが、場合によっては/proc/partitions には認識されているも
のの、/etc/fstab が更新されない、デスクトップにアイコンが表示
されないものがあることが分かりました。
なお、それらは mount コマンドを使えば正常にマウントできます。
この原因を調べた結果、USB 機器からデバイス情報を取得するよりも、
シェルスクリプトのステップが進んでしまっていることがわかりまし
た。
そこで、USB 機器からデバイス情報を取得する前などに sleep を追
加し、タイミングを図ることで、それまでうまく処理されなかった
USB メモリが、ちゃんとデスクトップにアイコンが表示されるように
なりました。
スクリプトの改変箇所などについては、下の URL をご覧下さい。
USB メモリ認識率向上とマルチユーザ用の改良
http://www.osakac.ac.jp/ecip/knoppix/tec_usbmem1.html
大阪電気通信大学版 KNOPPIX のページ
http://www.osakac.ac.jp/ecip/knoppix/
注意)
・上述の処理をしなくても正常に動作するコンピュータもあります。
・上述の処理によって全ての USB メモリが利用できるようになるわ
けではありません。
挿入後 /proc/partitions が更新されないものはまず無理だと思
います。また、/proc/partitions にデバイスが追加されたとしても、
fstype でデバイス情報をチェックした際に auto と出るものは
うまく動かない可能性が高いと思います。
ご参考になりましたら幸いです。
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大阪電気通信大学情報処理教育センター
西木 毅(nishiki@xxxxxxxxxxxxxxxxx)
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