柘植です。中村さん初めまして。
1999年ごろに中村さんが Plamo ML に投稿された一連の記事のことは、
ちょうど自分自身が Linux を触り始めたばかりだったこともあって、印象
に残っています。
On Tue, 04 Apr 2006 21:53:29 +0900
Akinori Nakamura <akinori_nakamura@xxxxxxxxx> wrote:
> さて、上記のような状況なので、私の場合、X関係のアプリは使うことができま
> せん。それで、consoleで使えるツールができるだけ多い方が私にとってはありが
> たいのですが、そのようなKnoppixからの派生物はあるでしょうか。
Oralux
http://oralux.org/index.php
はご存知ですか?
Knoppix の派生ディストリビューションとしては早い時期(2003年ごろ?)
に生まれ、一貫して開発が続いているようです。MLの流量は現在でもそこ
そこあります。
起動する際に、おんどりの鳴き声とともに対話式のセットアップが始まるの
はちょっと愉快です。
セットアップ時の音声は英仏独西露の5ヶ国語が選択できるようで、また最
終的な Desktop として Emacspeak と Yasr のいずれかを選択するようになっ
ています。
その Oralux のサイトで紹介されている別のディストリビューションに
grml というものがあって、私も初耳だったので試しに使っているところなの
ですが、結構おもしろいです。
grml
http://grml.org/
KDE や OpenOffice.org などのパッケージを省くかわりに、数多くの texttool
がインストールされています。
$ dpkg -l | tail +6 | wc -l
2375
さらに、grml の起動オプションには以下のようなものも用意されています。
Accessibility related settings:
-------------------------------
grml blind Start Braille-Terminal (no X)
grml swspeak Prepare system for use with software synthesizer through speakup
Run 'speechd-up' after booting up to activate sound output.
grml brltty=type,port,table Parameters for Braille device
grml speakup_synth=... Use speakup kernel module with given hardware type
`boot: grml swspeak' で起動した後 speechd-up を実行すると、キーボード
の入力を音声でエコーバックしたり、スクリーン上の文字を読み上げてくれます。
もちろん起動オプション`swspeak'を使わなくても、Emacspeak は使えます。
こちらは Oralux と違って UNIONFS を使っているので、必要なパッケージがあれ
ば自分で簡単にインストール出来ます。
ちなみに jfbterm も kon2 も入ってませんでしたので、私が日本語を使うためには
# apt-get update; apt-get install jfbterm uim uim-anthy
とする必要がありました。
Oralux と grml のサイトからリンクをたどれば、きっと同種の Live CD も見つかる
んじゃないかと思います。
ところでこの機会に中村さんに教えていただきたいのですが、現在 Linux で
使える日本語のスクリーンリーダーを入手しようとすると、やはりEXTRAの商
用パッケージを購入するということになるのでしょうか。
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Tsuge Akihide
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