柘植です。続きです。
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<問題点とtips>
1.FAT領域に.knoppixを作ると、そのパーティションをマウントする時、マウン
トオプション'iocharset=euc-jp' 'codepage=932'を渡してくれないので、他の
日本語名がついたファイル名が化けます。対策としてはknoppix.sh(ちょっとま
ぎらわしいですがsaveconfigで作られるやつではなくて、
knx_persistent_home.tar.gzに含まれているものの方です)の42行目
d="/mnt/${p##*/}" ; [ -d "$d" ] || mkdir -p $d
ここ-->mount $p $d 2> /dev/null
mount $d/.knoppix /home/knoppix -t ext2 -o loop 2> /dev/null
chown knoppix:knoppix /home/knoppix
HOMEFOUND="yes"
にマウントオプションを書いておいてやれば、とりあえずはうまくいくと思いま
す。
2.Xが立ち上がる過程で、/etc/skelにあるファイルのうち/home/knoppixに存在
するものより新しいファイル、また存在しないファイルがコピーされます。した
がって、AIST版のデスクトップ上にある、ワード、エクセル、パワーポイントの
サンプルファイルは削除しても次回起動した時に復活してしまいます。この対策
は/etc/skelに手を入れてKNOPPIXを再構成するほかないでしょう。
3.$HOMEディレクトリの中にあるファイルについては保存作業をしなくてもよく
なりましたが、/etcにあるファイルは以前としてRAMの上にありますから、たと
え何らかの変更を加えても、うっかりKNOPPIXを終了させていしまったらすべて
消えてしまいます。それを防ぐために、別のフロッピーディスクを用意して、
n:Network settings (LAN, Modem, ISDN, ADSL)とx:Graphics subsystem
settings (XF86Config)のふたつだけを選択してsaveconfigを実行し、フロッピ
ー保存されたconfigs.tbzを/home/knoppix/configsとかのディレクトリを作って
コピーしておきます。次にknx_persistent_home.plの入ったフロッピーをマウン
トして、$ touch /mnt/floppy/postknoppix.sh
とした上でお好きなエディタを使って
#!/bin/sh
tar -jpPxf /home/knoppix/configs/configs.tbz
と書き込んで保存しておきます。ほかにも/home/knoppixディレクトリがマウン
トされた後でやらせておきたいことがあれば続けて書いておきましょう。そうす
ると、次回起動時にはカスタマイズされた/etc/の内容を反映してXが起動します
。
4.postknoppix.shに対してpreknoppix.shというスクリプトファイルも自動的に
実行してくれるようです。これは/home/knoppixをループバックマウントする前
に実行されます。このファイルには、たとえばZipドライブを認識させるのに必
要なモジュールをロードする処理(insmod ppaなど)を書いておけばいいでしょう
。(というようなことがreadmeに書いてありました--未検証)
--ここまで
knx_persistent_home.plをFDDレスのPCで使いたい場合などにはCDのリマスタリ
ングが必要になりますが、圧縮ファイルKNOPPIXそのものを再構成する必要がな
いのならば700MB以上の作業ディレクトリが確保できさえすればうまくいきそう
です。メモリやスワップファイルの条件もKNOPPIXそのものを
create_compressed_fsで作成する際に必要な条件と比べればかなり緩やかなもの
でしょう。次のメールではその手順を簡単にまとめてみます。
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Tsuge Akihide
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