タイ国,ノンタブリ県の田村です。
申し訳ありません,自己返信です。昨日ご紹介いたしたChinput
の導入手順についてですが,「不備」と思われる点が発覚いたし
ました。皆さまにご迷惑をおかけしては大変ですので,取り急ぎ
お知らせいたすことにしました。
それは「問題2:ビットマップフォントが認識されない」という
ところです。そこでは、開発者自身の指示にしたがって作業して
も、うまく認識されなかったので;
>そこで上記の作業を一旦白紙に戻した上で、独立のダイレクトリー
>としてこの2つのビットマップフォントを登録することにしました;
> # mv /home/knoppix/misc /usr/X11R6/lib/X11/fonts/zh-misc
そして、XF86config等には;
> 1行ではなく、2行加えなくてはならないのです。つまり;
> FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/zh-misc:unscaled"
> FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/zh-misc"
と、記述しました。確かに1台目の機械ではこれで成功したの
ですが,2台目の機械でもう一度試してみたところ,この方法
でもうまくいかず、はたと困ってしまいました。2台目のHDイ
ンストール(Knoppixスタイル)はほぼクリーンインストール
に近いので,皆様方がお試しになった場合,この2台目と同様
の結果になるのではと,恐れています。そこで急きょ,代案を
講ずることにしました。
/解決策代案/
「zh-fonts.tar.gzを解凍すると出てくるmiscをそのまま利用し、
独立のダイレクトリーとして登録する」という方法が頓挫して
しまいましたので、ここは開発者の指示に立ち戻るのが一番妥
当だと思います。
ところで、初案の方法が全くの間違いであったかというと,そ
うでもないのです。登録を1行で行うにしろ,2行で行うにしろ、
フォント自体は正常に認識されていたようです。この点は、
root権限でKDEコントロールセンターを立ち上げ,「システム
管理」から「フォントインストーラー」を開いてみることで確
認できました;
$ sudo kcontrol &
zh-miscにちゃんと「有効」を示すチェックマークが付いてい
ます。ところが、chinputはこのビットマップフォントをその
フォント名ではなく、"8x16"というエイリアスで呼び出して
いるらしいのです。ですから失敗の原因は、fonts.aliasが正
常に読み込まれていない点にあると、推測されます。
開発者の指示では,/usr/X11R6/lib/X11/fonts/miscに存在する
ファイル"fonts.alias"の末尾に、zh-fonts.tar.gzに同梱される
fonts.aliasの2行を書き加えることになっていました。それがう
まく働かないのなら,末尾ではなく、先頭に置いてはどうでしょ
うか。この方法を試してみました。手順はだいたい、以下のよう
になります;
# tar -xvzf zh-fonts.tar.gz
misc/
misc/fonts.alias
misc/fonts.dir
misc/ccs16_1.pcf.Z
misc/taipei16.pcf.Z
# cd misc
# cp *.Z /usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc
# mv fonts.alias fonts.alias.new
# cp fonts.alias.new /usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc
# cd /usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc
# mv fonts.alias fonts.alias.orig
# cat fonts.alias.orig >> fonts.alias.new
# mv fonts.alias.new fonts.alias
# mkfontdir
# xset fp rehash
2台目の機械では、これでchinputの起動に成功しました。この
方法ですと,/etc/X11以下のXF86Config等を編集する必要もな
く、安全性がはるかに高いかもしれません。但し,万が一これ
でもうまくいかなかった場合に、miscの原状が回復できるよう、
元々のfonts.aliasのバックアップを確実に保存しておくこと
を強くお勧めします。
この方法が「決定版」になるよう、祈っています。
2004-06-21
田村志緒理
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